写真提供：SFL Association

モータースポーツ最高峰F1の下位カテゴリーにあたる全日本F3選手権は，1979年から始まった41年の長い歴史に終止符を打ち，2020年より「全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権」を新たにスタートする。昨年まで採用していた全日本F3選手権のマシンやレギュレーションを踏襲しつつ最新の安全装備を採用し，トップカテゴリーを目指す若手ドライバーの育成に必要な環境も整えている。

レース形態

2020年は，1大会に2レースもしくは3レース開催する。1大会におけるレース数を増やすことにより，ドライバーの走行時間，距離が増え，実戦経験の拡大に努めるとともに参戦コスト削減を図る。

2020レーススケジュール(改定版)

開催日程	開催地	ラウンド
8/29～8/30	ツインリンクもてぎ	第 1 戦/第 2 戦/第 3 戦
9/26～9/27	岡山国際サーキット	第 4 戦/第 5 戦
10/17～10/18	スポーツランド SUGO	第 6 戦/第 7 戦/第 8 戦
11/14～11/15	オートポリス	第 9 戦/第 10 戦/第 11 戦
12/5～12/6	鈴鹿サーキット	第 12 戦/第 13 戦/第 14 戦
12/19～12/20	富士スピードウェイ	第 15 戦/第 16 戦/第 17 戦

レース距離

1大会2レースの場合	1大会3レースの場合
以下の距離で2レース行う (1)65㎞のレース (2)最短90㎞～最長100㎞のレース	以下の距離で2日に分けて3レース行う (1)65㎞のレース (2)最短90㎞～最長100㎞のレース (3)上記(1)(2)いずれかの距離のレース

ドライバー参加資格

JAFの発行する国内A級ライセンス，もしくはFIAの発行する国際B級以上のライセンスを持つドライバー

シャシー

これまで全日本F3選手権で使用していたダラーラ製の最新車両『ダラーラ 320』のワンメイクシャシーを採用。『ダラーラ 320』は2018年のF1安全基準をクリアする最新車両である。昨年より空力デザインを改良し，より高いパフォーマンスが期待される。

タイヤ

横浜ゴム株式会社製ADVANブランドのワンメイクタイヤの供給を受ける。供給されるタイヤは2種類あり，ドライタイヤは『ADVAN A005』，ウエットタイヤは『ADVAN A006』となる。プラクティスセッションから決勝を通して使用できるドライタイヤのセット数は以下の通り。

1大会2レースの場合	1大会3レースの場合
最大2セット(前輪4本，後輪4本)	最大3セット (前輪6本，後輪6本)

エンジン

昨年までのF3エンジン同様，FIA F3 2018 Technical Regulations に準拠する。トムス，TODA RACING，スピース，東名エンジンがチューニングする28mmφのエアリストリクターを備えた直噴2リッター4気筒の専用レーシングエンジンとなる。シャシー，タイヤはワンメイクレースシリーズだが，唯一エンジンに関してはコンペティションが存在する。

予選

1大会で開催されるレース数によって公式予選方法が異なる。

1大会2レースの場合	1大会3レースの場合
公式予選は以下のいずれかの方法で行われる。 (1)10分の公式予選を2回行う場合 ２回の公式予選は，10分のイン ターバルをはさんで連続して行われる。1回目のタイムが第1レースのグリッド順，2回目のタイムが第2レースのグリッド順となる。 (2)30分の公式予選を1回行う場合 公式予選のベストタイム順が第1レースのグリッド順，セカンドベストタイム順が第2レースのグリッド順となる	当該競技会特別規則に記される。

公式予選通過基準タイムは，公式予選で達成されたタイムの総合上位３位までのタイムを平均し，その110％以内とする。

選手権ポイント

1位	2位	3位	4位	5位	6位
10	7	5	3	2	1

上記に加え，ポールポジション獲得者に１点，決勝レース最速タイム記録者１点付与される。

スーパーライセンスポイント

スーパーフォーミュラ・ライツのシリーズ8位までのドライバーには，F1ドライバーになるために必要なスーパーライセンスポイントが付与される 。過去3年において40ポイント以上を獲得するとスーパーライセンス取得資格が与えられる。

1位	2位	3位	4位	5位	6位	7位	8位	9位	10位
15	12	10	7	5	3	2	1	0	0